令和4年台風第14号が九州に上陸しました。

此度の台風14号は非常に大型でした。

被災された方々、心よりお見舞い申し上げます。

私達、宮崎演習林も少なからぬ影響を受けておりまして、被害の全容はまだつかめておりません、、、。


宮演事務所周りの道でも、切土・盛土のり面の崩壊がいくつも起きました。順次復旧が進んではいますが、通行止めの箇所もまだまだ多く、演習林内の移動も難しい状況です。防災情報提供サービス(無償版)を見ると、宮演事務所周りでは、特に、388号線などで、多くの崩壊が起こっていたのではないかと推察されます。



これは、事務所から北へ、数百メートルほど歩いていったところの写真です(国道388号線)。

そんな中、技術職員のKさんとYさんが、演習林内の広野と呼ばれる地域に巡視に行き、気象データを回収してきてくれました。



観測場所はこちらです。一ツ瀬川の支流の大藪川上流部です。標高は約1,000mの地点です。



こちらが回収された気象データ(の一部)です。
9月11日に降り始めた雨が、断続的に続き、17日から18日にかけて、とても強い雨(>10mm/10分)が降っているのが分かります。

11日から19日までの累積雨量は1483mmにもなり、17日と18日の二日間で1079.5mmの雨が降りました。時間最大雨量は59mm(18日19時~20時)という猛烈な雨でした。

アメダスデータや宮崎県県土整備部が観測している雨量データを見ると、場所による差がかなり大きいようです。また、雨風がすごすぎたのか、途中から欠測になるケースも散見され、演習林で計測されたデータは、けっこう貴重かも知れません。

風速は、12日あたりから平常時の明瞭な日変化(日中にやや強く、夜に風が吹かないという局地循環に起因する日周変動)が見られなくなり、17日から18日にかけて、約15m/sまで増大しました。鹿児島市付近に上陸したときには、15 m/s以上の強い風が吹きました。

※なお、ここでお見せした風速を正確に表現すると、「10分毎に記録された10秒間平均風速の最大値」となります。気象ニュースなどでよく見る”最大瞬間風速”は3秒間平均風速なので、直接比較することができない点に注意です。※

被害の状況についても、また追ってご報告いたします。

2022.09.26 TK