ブナ衰退を食い止める!

 台風14号の爪痕が残ってはいるものの、宮崎演習林は通常営業です!11月末には三方岳のブナを保全するために、リター被覆を行いました。三方岳ではもともと2mを超えるスズタケが密に生えていましたが、シカにより今は林床には何も生えていません。標高が1400mを超えるので冬季は土壌凍結します。土壌をまもる下層植生がないこと、土壌の凍結融解が起こること、このふたつの要因によって過度な土壌侵食が発生しています。そして、土壌侵食により根が露出・枯死することで、ブナの枯死が起こっていると考えられています。

というわけで、ブナの樹冠下をリター(落葉)で覆うことで、土壌侵食を防止します。副次効果として、リターからの土壌への栄養供給、土壌環境の安定化を期待しています。これらの効果により、細根の枯死を防ぎ、水・栄養循環の改善を期待します。


学生さんに手伝ってもらって落葉を集めました!


リター被覆していない場所は土が削られていますが、
リター(落葉)を被覆してネットで止めることで、侵食から土壌を守ります。
10㎝程度の高さを目安に落葉をまきました。
1年後にこれが腐植土となって土に栄養を与え、細根が増えていることを願っています!

現在、ブナ衰退は、十分な給水ができていないことが原因であるというデータがあります。今回のリター被覆により、ブナの水分状態が改善するか、また土壌環境や土壌生物などが変化していくのか、今から2年程度モニタリングしていく予定です。うまくいくといいな!


2022・12・14 Katayama