峠みち

   ここ宮崎演習林は,宮崎県と熊本県の県境にある湯山峠(ゆやまとうげ)の東側にあります。生活圏は以前「球磨郡の紹介」でお伝えしたように,湯山峠の西側にある熊本県の人吉・球磨地域となります。椎葉村に住むのも,人吉・球磨地域から通勤するのも,この湯山峠を通る国道388号線は大事な道です。
   この県境にある湯山峠ですが,峠の熊本県側から事務所に至るまで最後の12kmが1~1.5車線(ほんのちょっとだけ2車線に改良された場所もあります)のクネクネ道で大変走りにくい道です(勿論この12km以外にも走りにくい道は多方向に続き酷道としても有名です)。しかしこのクネクネ道を広くする工事が始まっていて,現在目下工事中です。日曜祝日を除く毎日時間規制が行われていて,日中は自由に通り抜けることが出来ません。最近の工事っぷりはなかなかで,恐らく宮崎演習林への道中を知っている人にとっては,今までにない驚きの工事具合です。本気度を感じます。見通しの悪かったカーブの内側の木が全て伐採されたり,大きな岩が砕かれたり,擁壁が組み上げられたり…。あの道が広くなるなんてことは夢のようと思っていましたが,近いうち(!??)に離合困難でない道になるようです。




 2020.6.30 sa

ブナの結実

たくさんのブナの実を見つけました。今年はどうやら豊作年のようです。

今年から、宮崎演習林で、高知大学、市栄さんの研究プロジェクトでブナの豊凶やシイナばかりができる理由を解明するための研究モニタリングがはじまりました。
これまで、私は南方や平地の森林での研究ばかりしていたので、ブナを対象にした研究に携わるのは初めてです。結果が今から楽しみです。


6月17日の結実の様子

5月14日の様子、まだまだ小さいです。

4月17日の様子、花が咲きました。

4月8日の様子、花芽がほころび始めました。
豊作の予感です。
 2020/06/19 TK

樹木の生命力


 山を歩いていると、時々樹木の驚異的な生命力を目の当たりにすることがあります。
今回は自分のフォルダを漁っていたら見つけた3つの写真を紹介しようと思います。
まずはこちら。

 ヒメシャラでしょうか。幹の片側が完全に消失していますが、その上部反対側から新しく幹が伸びています。
 続いてこちら。
まだ若い樹木ですが、石の上に根付いています。 恐らく、苔の上に落ちた種子が発芽し、石の割れ目から根を伸ばしたのではないかと思いますが、過酷な環境に見えます。


 こちらはちょっとわかりずらいですが、中央の明らかに死んでいるように見える大きな株の上から、株より少し細めの苔むした幹が伸びているのわかるでしょうか。

 歩いていると見逃がしてしまいそうな、ちょっと変わった木々ですが、樹木も生きていると意識して観察すると違った世界が見えてきそうです。

                          2020.06.01 山内(耕)