1年生から6年生までみんなで演習林の森を歩き,自分たちの食事をつくり,宿舎に泊まって翌朝そのまま登校する,という体験をします.
出発 全校児童11名(1人残念ながら欠席),今年は1, 2年生が多いです |
ヒメシャラ(あかぎ)を見上げる つるつるの赤い幹は森の中でも目立ちます.見えなかったけど花もきれい |
昆虫やカエルなどの小動物はだいたい子供たちに人気がありますね.この日は巨大なミヤマクワガタを見つけて大興奮.
でも持ち歩いている間に元気がなくなってきたので放してやってました いい姿勢で見送る二人 |
意外にも(?)キノコも人気がありました.まあ私も好きなのですが,キノコには何か心惹かれるものがありますよね.樹木と共生したり,動植物の遺体を分解したり,とても大切な役割を持った森の一員でもあります.
テングタケに群がる子たち.毒キノコです |
1時間強の山道,特に低学年の皆さんは大変ではないかなと思っていましたが,みんな概ね元気に,途中で疲れちゃった子もしっかり最後まで自分の足で歩きました.
夕食はみんなでカレーをつくる 演習林スタッフもご馳走になりました.ありがとうございました |
夕食後,懐中電灯を持って外に出て「ライトセンサス体験」を行いました.
夜,暗闇の中で光を当てると,動物の目は強く光って見えます.この性質を利用した動物の個体数調査をライトセンサスと呼び,演習林でも定期的に行っています(5月にもあかぎ通信で報告していますのでご覧ください).
もう帰ろうかという時に1年生の子がシカ3頭発見 いなくなるまでの数分間,みんなで見守りました 「目がビカビカって光ってました」と教えてくれる |
そんな遠くまでは行けないし,何か見つかったらいいけど,まあ何もいなくても暗い中を歩くだけでも面白いんじゃないかな,という軽い気持ちで企画されたライトセンサス体験でしたが,最後にシカが出てきて本当に良かったと,子供たちの夢中な顔を見たスタッフ一同で話し合いました.来年はまた考えましょう.
大河内の子供たちは豊かな山に囲まれて暮らしていますが,山の中を歩く機会がそんなに多いわけではないそうです.木や動物や虫やキノコなど,この近所の森で出会ったものに対する素直な反応が一人一人に根付き,知らぬ間に彼らを支えてくれるようになれば良いと思います.
2019.7.27. 市橋