秋の草花

椎葉はすっかり涼しくなり,秋の気配が深まりつつあります.

事務所の周りや道路沿いなど開けた場所で,秋の草花が目につくようになってきました.

コシオガマ(ハマウツボ科)
シロヨメナ(キク科)

ゲンノショウコ(フウロソウ科)
この辺りでは紅紫色ですが,東日本では白花が多くみられるそう


以前写真で見かけ,何となく憧れがあったアケボノソウを見つけました.裂片中央の緑の斑点は蜜腺らしく,小さな蜂が寄ってきていました.甘いのでしょうか.舐めてみればよかった.

アケボノソウ(リンドウ科)
宇宙人の顔を5個並べたみたいだ,と菱先生が言ってました


イタドリやシラネセンキュウなどの大型草本は,運転中でも良く目に入ります.

イタドリ(タデ科)
春先に地面から伸びてきた茎は食べられます
シラネセンキュウ(セリ科)
彼らを含め,タデ科やセリ科の花序は繊細な細工物のようで,一輪ずつ咲くものとはまた違う魅力があると思います.タデ科もセリ科も,種としては繊細というより逞しいタイプが多く,特にイタドリはヨーロッパに持ち込まれて増殖し,世界の侵略的外来種ワースト100に選ばれています(ちなみにクズとワカメもそのワースト100に入っています).


先に書きましたが,このような草花はだいたい開けた道端のような場所にいて,自分の生活の中では事務所と林地の間の往復の運転中によく目に入ります.多くの場合,わざわざ車を止める心のゆとりは無いのですが,この秋は少し意識して,なるべく近くまで見に行くようにしてみました.やはり嬉しい気持ちになれますので,これからも時々は,こんな風に草花を眺めるような時間を持って生きていこうと思ったのですが,よく考えたら植物を見ることはそもそも自分の仕事なんですね.

2019.10.6 市橋