夜の林内

春のライトセンサス調査を行いました。
ライトセンサス調査とは、夜間に車からスポットライトで林内を照らし、野生動物を探す調査のことです。
3日間の調査でシカ66頭に加え、ウサギ、アナグマ、タヌキ、テン、イタチ、ムササビが見られました。

 暗闇の中に怪しげな2つの光
光を反射する目を頼りに、動物を探します。

 木の陰からシカがひょっこり
調査隊の様子を不思議そうに伺っていました。

 大人のメスジカを発見
お腹は見えませんが出産を控えて大きくなっているかもしれません。
普段は群れで行動しますが、出産を控えたメスは群れを離れ単独で行動するようになります。

運良く、生まれて間もない子ジカに出会えました。
背中の斑模様は、林内の木漏れ日の中では保護色となります。
この模様は、鹿の子(かのこ)模様と呼ばれますが、子ジカだけでなく、大人のシカも夏になると、同様の毛に生え替わります。

生まれてから数週間の間、母ジカは子ジカを茂みの中に隠し、食事に出かけます。
しかし、シカの増加により下層植生を食べ尽くされた宮崎演習林内では、子ジカが隠れるための茂みもほとんどありません。


生きる(栄養をとる)ために、生きる(身を守る)ための下層植生を食べ尽くす・・・
宮崎演習林のシカ問題は、非常に深刻です。

2019.05.31 murata