宮演モモンガ通信!!

宮崎演習林で観察されている2匹のモモンガです。
椎葉村は朝晩冷え込んでいますが、モモンガたちはスギの樹皮でつくられた巣の中で過ごしています!!
2匹一緒だと温かいのでしょうね、きっと。
実は九州のモモンガは観察例が少なく、とても貴重な野生動物です。
※ニホンモモンガ(またはキュウシュウモモンガ)は
リス科に属する日本固有の野生動物で
熊本県と宮崎県のレッドデータブックで絶滅危惧IB 類
指定されています。

2014/12/19 チョウ
寄り添うモモンガ。


 見つめるモモンガ。

ジャンプするモモンガ。
巣の中を活発に動いています!!


モモンガの尻尾。
フサフサ、まるでブラシのようです。


モモンガの肉球&するどいツメ。
木登り上手な理由はこんなところにあるのでしょうね。


 立ち上がるモモンガ。
何か考え中?シッポが長いですね。


巣をメンテナンスするモモンガ。
巣の材料はスギの樹皮。


眠るモモンガ。
フカフカで温かそうですね。


椎葉も大雪です!

17日は発達した低気圧の影響で、全国的に風が強く、各地で大雪となっていたそうです。宮崎演習林のある椎葉村大河内でも17日は終日雪が降り続けました。
村内の国道は積雪により通行が困難な場所もでています。早く解けてくれると良いのですが。


事務所から萱原山を望む。吹雪で見えません。

林内に入る合戦原ゲート。積雪12cmでした。
2014.12.18 オガタ

クスサン(広報しいば12月号より)



椎葉村の広報誌「広報しいば」をご存じでしょうか?
この広報しいばの中で宮崎演習林の動植物を紹介する「椎葉の生き物」というコーナーがあり、私たち職員が毎月連載しています。

では広報しいば12月号に掲載されたクスサンについての紹介です!!
 虫が嫌い!蛾なんてとんでもない!という方はどうか目を細めてご覧下さい(笑

クスサンは、ヤママユガ科に分類される大型の蛾です。北海道から沖縄にかけて分布します。

クスサンの成虫
幼虫は長い白色の毛でおおわれていて、「白髪太郎」(シラガタロウ)と呼ばれています。ときに幼虫は大発生し樹木を丸坊主にしてしまうこともあります。
クスサンの幼虫。シラガタロウ。

その繭は非常にかたい編み目状で、内部の蛹が透けて見えるので「透かし俵」(スカシダワラ)と呼ばれています。

クスサンの繭。スカシダワラと呼ばれることも。


成虫は後ろ羽に目玉模様によるそらし効果で急所である胴体への攻撃を避けたり、隠した目玉を見せるフラッシュ効果で鳥を驚かせるのではと考えられています.動画でその様子をご覧ください!!





ところで、釣り糸に用いられるテグスは、漢字で「天蚕糸」(テグス)と書くのをご存じでしょうか?今ではテグスの原料はナイロン等の化学製品が主流ですが、昔はクスサンの仲間から作られていました。クスサンからテグスを採取するには、蛹化前の生きている終令幼虫を使います。幼虫を解剖し、体内から絹糸腺と呼ばれる器官を取り出し酢水につけながら伸ばします。
すると驚き!まるでナイロンのように硬い糸が取れます昔の人の知恵は素晴らしいですね!! 
広報しいばの方も是非ご覧下さい!!

2014.12.16   チョウ・ウツミ

両側に白と黄色に見えるのが絹糸腺です
 

固くてしなやかなテグスが採れます

ヤマネが撮影されました!!



宮崎演習林内でヤマネが撮影されました!!
白黒の写真で見づらいのですが。。。
背中に1本の黒い線が見えます、これはヤマネの特徴です。

撮影されたヤマネ

背中に黒い一本線が。。。
ニホンヤマネは、体長約8cm・体重18gほどの大きさで、夜行性の哺乳類。本州・四国・九州にのみ分布する一属一種の日本固有種で、宮崎県のレッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類に、また国の天然記念物に指定されています。

宮崎演習林では4年前に死んだ状態のヤマネが発見されましたが、それ以来の確認となりました!!
4年前に発見されたヤマネ
背中に黒い一本線があります。


2014.12.15 チョウ