調査シーズンの到来

  5月に入り、演習林の山頂まで落葉樹の葉が芽吹きました。ヤマザクラもすでに散り、今はエゴノキ、ホオノキ、マルバウツギ、ガクウツギ、ヤマツツジなどの樹木の葉が咲いています。暖温帯に比べて、落葉樹の多い冷温帯では春になって生き物が動き出す様子がより鮮明で気持ちが良いものです。


新緑が目に鮮やかに


ヤマツツジの花

先日、大学院生のUさんの研究補助でパントラップ法によるハチ類の捕獲を手伝いました。パントラップ法とは昆虫が黄色や白色に誘引される習性を利用した捕獲方法で、黄色のプラスチック皿に石鹸水を張り、一定時間放置して皿に落下した昆虫を捕獲するというものです。Uさんによるとハチの中には花の蜜を吸わず、昆虫やクモを狩ったり、他の昆虫の体内に寄生するものなど、多様な生態があるそうです。


トラップの内容物を回収する


トラップに落ちた虫たち

虫を回収する際は漏斗とお茶パックを用いて虫を漉しとり、エタノールに保存して種同定します。一般的に昆虫は気温や天気によって行動が影響されやすく、雨や低温ではあまり動かないためトラップでの捕獲も少なくなります。今週は気温が低めだったものの、前回の4月の調査に比べると種類がやや増えたようです。

小生は虫には詳しくないものの、調査を行った天然林、スギ、ヒノキ人工林、開放地では、それぞれに落下する虫たちの顔ぶれが異なるようです。環境や季節によってさまざまな虫たちが棲み分けしている様子を垣間見ることができました。


2022.5.22 NT




九州南部で衰退するブナと希望の光(?)

 みなさん、こんにちは。

日本全国で、大気汚染や温暖化の影響などなど、様々な理由でブナ林が衰退していることが報告されていますが、九州南部でも、ブナが衰退しています。

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/895725/

宮崎演習林内のブナも、近年、急速に衰退しているようで、そのメカニズム解明のための野外調査が実施されています。

先日は、K助教の新しいプロジェクトのキックオフミーティングで、三方岳に登ってきました。


まだ開葉前だったので、分かりにくいですが、大枝が一部失われて、なんとなく衰退している様子が分かると思います。


こちらは、すでに枯死してしまった個体です。このような個体が、演習林内の三方岳山頂ではよく見られます。


こちらは、活きのいい個体です。こういう個体も、山頂付近にもまだまだあります。


山頂で、スズタケのひこばえ(と呼んでよいのか分かりませんが、、、)を見つけました。かつては(20年ほど前まで)山一面、林床がこのスズタケで覆われていたらしいのですが、シカの採食の影響で、今はすっかりなりを潜めています。


林床がササで覆われていると、土壌侵食が起こりにくくなります。

生い茂るササ群落は、森林の更新を阻害するという報告もありますが、ササが復活することで、今起きている諸問題のいくつかは解決しそうです。

宮崎演習林はもとより、各地で、鳥獣防護柵を設置し、林床植生を復活させようという取り組みが進行しています。

宮崎演習林やその周辺で、このスズタケが、かつてのように繁茂する日が、これから先、来ることもあるのでしょうか、、、。


ところで、全く話は変わりますが、下山中、美しい白い花を見つけました。

毎年、これはなんだっけ、、、と思う白い花なのですが、そうそう、これは(マルバウツギではなくて)オオカメノキとのことでした。

忘れないように、ここにメモしておきます。



2022/4/25 TK
















人吉試験地のその後

   令和2年7月豪雨から1年9ヶ月が経ちました。長いような短いような…その後の人吉試験地です。

宿舎居間
 
宿舎廊下
 
庁舎事務室
 
庁舎和室
 
畳のヘリにはにゃぁにゃぁ猫ちゃんの足跡が…
 
   復旧工事により見違えるようにキレイになりました。設備も良くなり可愛さも加わって大変快適です。
   災害直後すかさず駆けつけてくれた宮演の職員を始め,人吉市内の大渋滞に巻き込まれながら加勢に来てくれた演習林本部の精鋭部隊。また災害復旧にかけるため,何度も足を運んで見積を出して下さった業者さん。復旧工事に関わって下さった業者さん。沢山の人たちのお陰でここまで来れました。今後も人吉試験地は宮崎演習林の重要な拠点施設の一つとして広く活用して行きます。
   みなさま本当にありがとうございました。
  2022.4.5 sa

春よ来い

 先日「春の人吉連絡所」という記事が上がりました。山の上の方は春までもう一息という感じ。3/17に境界確認で標高1000m~1400mくらいの場所を歩いてきたので、今回はそんな様子をお伝えしようと思います。

毎年恒例の境界確認

 全体的には蕾が膨らんできているのが目立っていた印象でした。ここ数日で急激に暖かくなった影響でしょうか。

大きく膨らんだ蕾

 もちろん開花が進んでいるものもあります。遠くからでもよく目立つので、つい立ち止まって確認を…なんてこともしばしば。

マンサクの花

演習林の南側には西米良村がありますが、そのあたりまで行くと山肌にヤマザクラらしきものが目立つようになりました。標高は300m~400m。あと1,2週間もすれば、事務所周辺(標高600m)でもヤマザクラが咲きだすと思います。

                        2022.3.18 山内(耕)

春の人吉連絡所

 先日,用事があって人吉連絡所に出かけました.
すっかり暖かくなり,天気も良くて気持ちよい日です.

オオイヌノフグリ.春ですね.

連絡所前の球磨川です.
水鳥を眺めるのが好きですが,奴らはこの距離でも
するすると遠ざかっていきます.切ない.

技術のIさん,Nさんが構内整備をしていたので近くで眺めていました(手伝ったわけではない).

払った枝を積んでいた場所で立派なカブトムシの幼虫発見
もう一匹
収穫祭♪
埋め戻そうと土を掬うたびに増えていき,もうどうしようもない感じになりました.

その後,冬眠中のクワガタとヒキガエルが出てきました.

ヒラタクワガタ.初めて見たかもしれない
寝起きでぐんにゃりしてます

そしてすぐに潜る
カエルも…
哀しい顔をされました.何かごめん.
とりあえず除草剤を撒くのはやめておこうと,技術の二人が話していました.

おまけで,まだまだ寒い2月末,椎葉の職員宿舎前に現れたアオゲラの写真です.
部屋の窓ガラス越し,すぐ近くにいました.

宮崎演習林鳥類データベースより

カツーン,カツーンと木を叩く音で目覚めました.最近はウグイスとコジュケイがよく鳴いています.

20220312 市橋

九州大学情報システム部長一行来演

  令和4年3月8日(火)~3月9日(水)に本学・情報統括本部情報システム部長ほか一行が、宮崎演習林庁舎及び人吉試験地の情報ネットワークルーター更新作業のため来演しました。作業の合間には、宮崎演習林内を案内し、演習林の活動を説明しました。

 僻地において情報ネットワークは大変重要な基盤インフラですが、コロナ渦において会議のリモート化、決裁の電子化もすすんでいる昨今の状況から、その重要性はさらに増しています。そのような中で、情報ネットワークについて質疑応答等の機会が設けられたことは大変有意義でした。




2022/3/10 吉本 

2021年アクセス数ランキング発表!

2021年もあかぎ通信をたくさんご覧になって頂きありがとうございました。 さてここで2021年年間アクセス数トップ3の発表です! 
栄えある1位は~~~ 

  2021年8月 「タラヨウ」 執筆者はY係長!

「郵便局の木」ともいわれるタラヨウの葉を”葉書”として郵便屋さんに届けてもらった、というお話しでした。本当に届けてくれるのですね!

ああ

副賞として林長から球磨焼酎などがプレゼントされました!


続きまして2位は~~~

2021年6月 「椎葉の道あるある」 執筆者は片山でした!

ふもとの球磨郡から椎葉村に毎日通勤しているのですが、山深い場所ならではの常識やよくある出来事など、これまで知らなった色んな面白いこと(や大変なこと)をぜひ紹介したいと思ってまとめました。構想に5日くらいかけた力作です。2位となって光栄です!

この日はリモート参加だったので、プレゼントは後日頂きました。よこい処しいばやさんのお蕎麦でした!!

そして3位は~~~~

2021年3月 「守りきれなかった植林地」 執筆者は技術職員のNさんでした~!

宮崎演習林のあるあたりはシカの食害が甚大で、造林地もネットをはっても中に入られて造林木が食べられてしまいます。。その深刻さを伝える内容でした。このあたりはかなりの大面積で皆伐が頻繁に行われていて、そこをネットで囲って、メンテナンスしながら造林木を守って育てる、ということが本当に出来るのか、不安になってきます。。



プレゼントは基山サービスエリアお土産セット(博多もつ鍋セットと長崎カステラ?)。いいですね~~!



4位以下は次のとおりです。
→雪の積もった椎葉の森や凍った滝の写真がありますよ!

→これは組織票でしょうか・・・笑

→毎月のブナの実の様子が見れますよ。

→宮崎演習林で密生していたスズタケ(ササの仲間)はもうほとんど失われました。過去の写真との比較やいろんなタイプの動物防除柵を紹介しています。

というわけで、2021年アクセス数ランキングでした。2022年も頑張ります!応援、よろしくお願いします!!