おせわになりました

宮崎演習林での5年9ヶ月の勤務を終え、4月から福岡演習林に異動します。

赴任してすぐに思ったのは、宮崎演習林が標高の範囲が広く、雨量が3000mmを超えるため、自然撹乱が多い上、古くから文化的に奥山まで人間による森林利用の盛んだった、とても複雑な森で、どういうところにどんな森林が成立しているのかとてもわかりにくかったということです。

それで私はまず、どこになにがあるのか把握するための観測として、3000ha弱ある演習林全域を対象にした植生調査をはじめました。


教員、技術職員で宮崎演習林をくまなく調べようと毎年少しずつ植生、土壌を調べました。いろいろなところを実際に歩けてよかったです!


中でも一番おもしろかったのは、丸十裏の植生で、わずか10m四方の中に、ブナ、ミズナラ、モミ、ツガ、アカガシなど、落葉、常緑の代表樹種を含む針広混交林の代表樹種に加え、ヤマグルマ、ヒサカキ、リョウブ、アオダモ、コハウチワカエデなど、様々な形質の樹木が一箇所に集中している場所を見つけたときでした。
まさに椎葉の多様性の縮図を象徴する林分でした。
みなさまもお暇があればぜひいってもらいたいです。
早く結果を公表できるように整備中です。

5年の間に沢山の国内外のお客さんを迎えました。


九大総長も椎葉の山と、特に人を気に入り、二回おいでになりました。

映画「しゃぼん玉」の撮影もありましたね。
宮崎演習林の景色だけでなく、内容もとてもいい映画なのでぜひ見てください。
http://www.shabondama.jp/
真ん中へんでしげじいと山仕事に行きますが、そのへんの場面はだいたい演習林です。
市原悦子さんの最後の映画作品になります。

シェフィールド大のハリーさんは椎葉のマグノリアを調べに来ました。
いろいろな分野のひととの出会いも演習林の醍醐味です!


心残りはもっと地域の課題になっている林業問題と環境や生物多様性をつなぐような研究がしてみたかったなというところです。





今後も宮崎演習林での教育研究が充実するよう、微力ながら協力していきたいです。
職員、利用者の方々、近隣の方々、大変お世話になりました。
ありがとうございました。

2020/3/27 菱